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トレーニングの実践​

 

 

 

・すべての運動は筋肉の収縮によりなされ、ATP(アデノシン3リン酸)の分解と再合成が次の3つのエネルギー産生システムで繰り返される。

ATP-CP(非乳酸性エネルギー産生機構)

乳酸性(解糖系)エネルギー産生機構

有酸素(エアロビ)系エネルギー産生機構 

・運動にともない十分な酸素が供給されるとブドウ糖や脂肪酸が完全燃焼され、二酸化炭素と水に分解される。酸素は呼吸により肺を介して外気から取り込まれ、血液により燃焼の場である筋肉内へと供給され、二酸化炭素は筋肉から肺に運ばれ外気に排出される。

この呼吸器系と循環系の機能的な強さが酸素運搬能力つまりエネルギー発揮能力を決定する。

・それぞれの運動動作にともなう筋肉、骨格系、神経系の関係を理解することで、よりトレーニング効果が高まる。

・運動と栄養素の関わり(サプリメントも含めた)の理解を深めることで、運動パフォーマンスの向上や身体の故障の予防につながる。 

 

 

 

 

 

 

①for 健康体力強化

現代社会は生活様式の簡便化で運動不足

運動不足により、肥満・筋力低下・自律神経障害・持久力低下・ストレス抵抗性低下

廃用性症候群 ⇒ 体力・筋力減退、疲労感の継続、生活習慣病の原因

心機能低下 ⇒ 血行不全、筋ポンプ力低下による静脈還流量・心拍出量減少

酸素欠乏症 ⇒ 筋短縮、骨粗鬆症

プログラミングポイント

・自覚、他覚問わず不調・不全があればその改善を優先したメニュー

・フリーウエイトTRは交感神経を高めるとともに全身のバランス良い筋力強化と身体の各部に特化したトレーニングが可能

・各メニュー2~3セットを週2、3回継続

最大筋力の70~80%の負荷でワークアウトする回数で。

ダンベルやバーベルでのTRも同様だが、安全管理には細心の注意が必要!

・ボディウエイト(自体重)トレーニングは道具や器具がなくても様々な筋トレメニューがある。⇒ 下記筋肥大トレーニングメソッド参照

・有酸素マシンで個人の負荷に応じた強度でロングタイム・トレーニング

マシンには負荷を調整するギアがあり、個人のレベルや目的によって調整できる

心肺機能の向上と脂肪燃焼に最も効果的なメニュー

脂肪燃焼には少なくとも20分以上のトレーニングが必要

 

・トレッドミルでの速歩で血管内のNO産出、動脈硬化予防・改善効果

速歩で行うことで血管上皮からNO(一酸化窒素)が放出され、血管の柔軟性と血管内抗酸化による動脈硬化予防が期待できる。勿論、20分以上の有酸素運動により脂肪燃焼も活発に行われる。ジムや運動施設でなくても誰でもいつでも行える。

 

・個人のレベルと目的に応じたジョギングプログラム

心肺機能の強化、メカノスタット効果による骨の強化(ジョギングやジャンプ動作などで身体が浮いて体重の圧力がかかると、骨の細胞再生が促進されることが認められている)

6~9㎞/h程度の速度のジョギングを20~40分、週3回以上(毎日でもよい)


●高血圧改善メニュー

・フリーウエイトの負荷は最大筋力の50%程度

・有酸素TRは血行循環改善にポイント、毎日20分程度

・食卓の調味料(醤油、ドレッシング他)を黒酢に置き換え(ナトリウム摂取減)

 

●高脂血症改善メニュー

・中程度の強度の有酸素運動(時速5~6㎞の速歩)を毎日20分以上

・脂肪では飽和脂肪酸⇒乳製品、肉(魚、鶏むね・ささみを除く)を摂取しない

 

 

 

 

 

 

 

②for ボディメイク

・皮下脂肪、内臓脂肪を落とし、ウエストや二の腕を細くしたい(ダイエット)

・筋肉をつけたメリハリのある肉体になりたい

 

(基本的な進め方)

スタンダードダイエットメニュー

毎日の代謝からコントロール。食事の摂取カロリーを基礎代謝以内に抑えて、運動による消費カロリーで安定したダイエットを実現。同時に筋力アップで基礎代謝が増え太りにくくなり、心肺機能も改善される。

・ストレッチやボディメンテナンスによる体循環改善が最優先

⇒肩が張る、手足が冷える、浮腫むなどの体調であれば、血液・リンパなどの体循環が滞っている状態で頑張って運動を続けたところで、なかなか効果が出ない。

まずストレッチや身体のメンテナンスの習慣をつけ、毎日自分の身体と会話をしてみよう。深い眠り、食欲回復、規則正しいお通じ(快眠、快食、快便)がダイエットのスタート地点。

☆下腿部の浮腫・疲労感のセルフメンテナンス(テニスボール使用)

テニスボールをお尻の下にしいて膝を曲げながら外へ開く。坐骨神経が刺激され同側の足の疲れがとれる。 

☆肩・背中・呼吸系疲労感のセルフメンテ(テニスボール使用)

肩甲骨の内側から背骨(胸椎)にかけてゆっくり圧迫。肩から首の張りが改善、自律神経バランスの改善も期待できる。

・食事コントロール

⇒食事内容の確認が第一。1週間のすべての摂取食品を記録し、摂取カロリー、栄養バランス、脂肪、糖質の摂取内容を整理。(食事・栄養学のページ参考)摂取カロリーを減らすのはエネルギー産生からみて脂肪が一番効果が速いのはご存じのとおり。(脂肪1g=9kcal、炭水化物・タンパク質1g=4kcal)

⇒基礎代謝をあげて太りにくい身体、つまり筋肉を増やすためには、タンパク質を効果的に(脂肪を少なく)摂取出来る食材を選ぶ。

(100gあたり)

(魚類)アジ→タンパク質20.7g 脂質3.5g

(肉類)牛サーロイン→タンパク質11.7g 脂質47.5g

鶏むね・ささみ→タンパク質23g 脂質0.8~1.5g

(卵)  タンパク質12.3g 脂質10.3g 

⇒運動のエネルギー源であるグリコーゲン、糖質(炭水化物)が不足すると筋肉内のタンパク質がエネルギーとして使われ、運動の効果が失われる。運動頻度やタイミングに見合う糖質を摂取する。

(例)トレーニング実施日 朝 100g(パン2枚)昼 100g 夜 糖質なし

 休養日     朝  50g  昼 50g 夜 糖質なし  

⇒タンパク質の効率的な摂取としてサプリメントを利用する。

トレーニングを行う人の必要タンパク質量(1日)は体重(1㎏⇒1g)の1.5~2倍。

安定的にタンパク質を摂るにはホエイプロテインが最もコストパフォーマンスが良い。運動後と寝る前に20gほど摂取。

⇒脂肪の摂取内容。肉、乳製品に多い飽和脂肪酸は中性脂肪やLDL(悪玉コレステロール)のもとで基本的に摂らない。魚(EPA,DHA)やオリーブオイル(オレイン酸)は逆にそれらを下げる作用があるので、食材の中心にする。

・筋肉量アップ(筋トレ)

目的部位のメニューを中心に組む例

腹部

(強度:軽) ニーツーエルボー 30~50回隔日

 

(強度:強) シットアップ 30~50回隔日

 

太もも(強度:軽)インサイドレッグライズ 10回×3セット隔日

 

二の腕(強度:中) キックバック 10回×2セット 隔日

 

・有酸素運動による脂肪燃焼

クロストレーナー(ジム利用の場合)毎日30~50分 目標消費300kcal

 

ウオーキング(1㎞あたり約70kcal消費) 毎日2~4㎞目標 目標消費100~300kcal


 

 

 

 

 

 

 

 

筋肥大ボディメイクメソッド

■3つのタイプの筋繊維

・遅筋繊維 ⇒ 脂肪をエネルギーとして耐久性があり、長距離向き。有酸素運動で刺激される。

・速筋タイプⅠ ⇒ 主に脂肪をエネルギーとするが、筋肉中のグリコーゲンも多少利用する。レップス(回数)の多いトレーニングで刺激され、筋耐久性は強くなるが筋肥大は少ない。

・速筋タイプⅡ ⇒ 糖(グリコーゲン)をエネルギーとし、最大負荷での少ないレップスで刺激。最も筋肥大が大きな繊維。筋肥大はこの筋繊維をターゲットにする。

■インテンシティ(強度)とレップス(回数)&セット数

・負荷(ウエイト・強度)を上げていくことで筋肥大が実現する。6~10回でワークアウトする負荷(ウエイト・強度)で3セット以上トレーニング。セット間のインターバルは心拍が落ち着くまでしっかりとり、毎回最大筋力を発揮する。

■オーバーワークを回避

・多くの人が自覚しないうちに陥るのがオーバーワーク。セット数の欲張りすぎ、トレーニング頻度の多すぎ(筋肉の超回復には2日あけるのがベスト)、栄養摂取の誤りなどでオーバーワークに陥ると身体はカタボリック状態(タンパク質の異化で筋肉再合成が妨げられている)となり、疲労が抜けないばかりか、パワーアップも筋肥大もなされない。

■必要なタンパク質と炭水化物量

・筋肥大を目指すなら、除脂肪体重(体重-体脂肪)1㎏×2g必要 ⇒ 体重70㎏、体脂肪率20%の人の、除脂肪体重は56㎏で一日に必要なタンパク質は112g。

・タンパク質は体内にためられないので、食事回数を増やす(5~6回)ことで、身体に補給される状態を長く保つことが出来る。ただしタンパク質を含む食材は多くの脂肪を含むことが多いので、牛、豚肉よりは鶏肉、魚を。乳製品も低脂肪か無脂肪を選択。

・運動のエネルギー源は炭水化物から得られるグリコーゲン。特に筋肥大を目指す人は多くの炭水化物も必要となる。しかし採りすぎた炭水化物がエネルギーとして使いきれずに残ると、脂肪として蓄積される。摂取適量はおおむねタンパク質の3倍までで、朝やトレーニング後の摂取を多めにする。食事回数を増やして食べ過ぎを防げばカロリー摂取を分散出来る。

■サプリメントの選択

・バランスのとれた食事、ハードトレーニング、十分な休息が満たされれば、サプリメントの摂取は大きな効果を発揮する。

・基本はホエイプロテイン。タンパク質の摂取は量だけではなく、吸収スピードが重要で、肉などの消化吸収が2時間かかるのに対して、ホエイプロテインは約30分で小腸からアミノ酸として吸収される。

・BCAA(分岐鎖アミノ酸)は必須アミノ酸の中でも、筋肉の再生に大きく関わるロイシン、バリン、イソロイシンの3種のこと。トレーニングの前後に摂取することでトレーニングにより破壊された筋肉の再生がよりスムーズになる。

・OKG(オルニチン・アルファ・ケトグルタル酸)は、高タンパクな食事やハードトレーニングにより発生する毒素のアンモニアを除去する効果がある。またアルギニンの生成やグルタミンレベルの引き上げ作用もあり、タンパク質の合成を高めて筋力の回復を早めてくれる。

・クレアチンの効果は瞬発力なパワーの産出で、その効果の高さからしばしばドーピングの問題にも取り上げられる程。(実際はドーピング対象ではない)もともとは肉や魚の赤身の肉に含まれるアミノ酸の一種で、体内でも多く存在し、その保有レベルが瞬発的なパワーに大きく影響する。

・HMB(βーヒドロキシβーメチル酪酸)はBCAAのロイシンが代謝されるときの産物。BCAAのうちでもロイシンが筋肉の生成に特に重要であることから、HMBの直接摂取がより効果的となる。筋トレ初心者のバルクアップ効果は特に大きいようだ。

 

自宅で出来るトレーニングメニュー例

マシンやダンベルを利用するメニューは各専門書に譲ることにして、自宅で何もなくても鍛えられるメニューをご紹介。

 

①腕立てプッシュアップ(ワイド)⇒胸筋外側、三角筋前部、上腕三頭筋他 アップを速く、ダウンはゆっくり。10回以上ワークアウトするまで。負荷の調整は足を台の上に乗せる。

 

 

 

 

 

 

 

②腕立てプッシュアップ(ナロー)⇒胸筋内側、三角筋前部、上腕三頭筋他 ワイド同様に。

 

 

 

 

 

 

 

③3点プッシュアップ⇒上腕三頭筋スペシャルメニュー。10回程度でダウンする負荷まで腕を曲げる。

 

 

 

 

 

 

 

④腹筋ロールアップ⇒両膝をたて、吐息とともに腹直筋の収縮により上体を起こし、2~3秒キープ。10回程度から徐々にワークアウト出来る回数のトレーニングを習慣化する。負荷を軽くするには、足と手を伸ばして重心を前にとる。逆に負荷をより重くするためには両手を頭の後ろに。(ただし決して首の力で起こそうとしないこと)

次は身体をひねって腹斜筋に効かす。

​■インナーマッスル(コア)トレーニング​動画

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